モラハラ(モラルハラスメント)特徴/原因/心理

ドメスティックバイオレンス(DV)とモラハラの違いは?それぞれの特徴・定義

ドメスティックバイオレンス(DV)のほかに、モラルハラスメント(モラハラ)という言葉を耳にすることがありますが、そもそもDVとモラハラの違いは何なのでしょうか?

DVとは『配偶者や家族の間で起きる家庭内暴力』をさしており、肉体的なもの他にも、精神的・経済的・性的なものを含んでいて、彼氏・彼女である場合は『デートDV』という言葉を使います。

一方でモラハラは男女間だけでなく、職場の中でも起きています。モラハラは体を傷つたり、社会的にダメージを与えたりするのではなく、精神的な苦痛・嫌がらせによるものです。

この記事では、DVとモラハラの特徴や定義。そして共通点を紹介します。

【定義】ドメスティックバイオレンス(DV)とは?

ドメスティックバイオレンス(domestic violence, DV)を日本語に訳すと『家庭内暴力』を意味しています。妻・夫など法的に密接な関係(配偶者)上で起きる問題で、恋人間においては『デートDV』という言葉が使われます。

ここ数年、メディアやニュースでも頻繁に取り上げられており、社会問題となっているドメスティックバイオレンス。

1997年には『女性に対する暴力部会』が設置されるなど、国をあげてDVを対策する動きがはじまっています。近年では男性が女性に危害を加えるケース以外にも、女性が男性に危害を加えるケースも増えており、決して女性だけの問題ではないのです。

ドメスティックバイオレンスの分類

ドメスティックバイオレンスの定義としては『家庭内暴力』とされていますが、『肉体なダメージ』以外のものもDVとして分類されます。

  1. 心理的・精神的虐待(無視する・卑下するなど)
  2. 経済的(生活費を与えない・無計画な買い物や借金を繰り返すなど)
  3. 社会的隔離(実家や知人から隔離し束縛するなど)
  4. 性的虐待(避妊をしない・強要するなど)
  5. 身体的虐待(叩いたり、食事を制限したりするなど)

あくまで一例ですが、心理的・精神的な危害である『モラハラ』が浸透したことによって、『心理的・精神的虐待』に分類されるDVが、モラハラに置き換えられているのでは?という説もあります。

どこからがDVになるの……?

DVの厄介な点は被害者である本人が『DVであること』に気が付いていない点です。

実際に私も、過去に付き合っていた男性からDV被害を受けてきました。日常的にはいわゆる『モラハラ』のような嫌がらせ・罵声を浴びていたのです。ただ、殴られることは滅多になかったので、私自身も「これはDVじゃない。毎日殴られているわけではないし」と勘違いをしていたのです。

極論を言えば、『どこからがDVになるの?』と考えている時点で、あなたはパートナーからDVを受けている可能性が高いということ。

一般的に言われるDVの定義は『日常的・頻繁に繰り返されており、夫婦喧嘩とは別物』とされています。

喧嘩との境目がわかりにくいと思いますがあなたとパートナーが『対等』でない状態で夫婦喧嘩が起き、あなたが傷ついているなら、ほとんどの場合がDVです。

また、頻繁に繰り返されるのがDVだと思い込んでしまうのは危険。回数なんて関係がないのですから。

【定義】モラルハラスメント(モラハラ)とは?

モラルハラスメント(moral harassment)とはモラル『倫理観や道徳意識』に欠けた精神的な嫌がらせを意味しています。

DVのように肉体的、経済的なダメージは見られないものの、態度や言葉を巧みに使い、被害者のメンタルをすり減らすのです。

モラハラは恋人・家族だけでなく、職場で起きる問題も含んでいます。

どこからがモラハラ?モラルハラスメントの分類

肉体的な危害がないため、DVよりもわかりにくいと言われているモラハラ。具体的なモラハラの例を紹介すると……

  • 妻や夫を卑下する・暴言を吐く
  • 相手が無能だと責める
  • 自分の間違いを認めない
  • 異常な束縛をする
  • 周りや家族に妻(夫)の悪口を吹き込む
  • 平気で嘘をついたり、相手の利益を損害するような発言をする

これは家庭で問題となるモラハラも、職場で起きるモラハラも同意です。

DVもモラハラも明確な診断基準がありませんが、相手を支配し、束縛し、精神的に追い込まれているのであれば、完全にモラハラと言えます。

DVとモラハラの違いと共通点

DVとモラハラはまったくの別物と思っていませんか?実はこの2つの違いは『表面上の暴力の有無』です。

モラハラを行っている本人(DVもそうですが……)は自分がパートナーに危害を加えているという自覚がほとんどありません。

そのうえ、殴ったり蹴ったりなどもない。となると、相手の悪質性を証明するのが難しいですよね。これがモラハラの闇なのです。

しかし、危害を加える部分が異なるだけで、モラハラも立派な暴力。

「殴られていないからDVじゃない」「叩かれたわけじゃないから悪い人じゃない」からこそ、『モラハラ被害は認識しにくい』のです。

DV・モラハラから被害者を守る法律もあります

殴られていないからDVじゃない。
殴られたけれど私が悪い。

こんな風に、パートナーの悪質性を認識できない人は男女ともに多いでしょう。

しかしこれもDV・モラハラの厄介な点です

虐待を受けた子供は、限界を超える精神的苦痛・感情を味わったとき、それらを切り離し『自分の心』を守るため『解離(フリーズ)状態』に陥ります。心・目の前の現実をシャットダウンすることで、苦痛を和らげようとする現象です。

子供の解離状態はかなりわかりやすいのですが、大人も継続的な危害を受けることで脳・思考・感情が正常時よりフリーズしていると考えられます。

このフリーズは身を守る現象であるものの、日常的に起きていると正常な判断ができなくなってしまうのも無理はありませんよね……。

たとえDV・モラハラが『被害者が被害を認識しにくく、加害者も自分に非があると思えない』現状であっても、DV・モラハラは法律上で暴力として認められているのです。

DV防止法の1条から学ぶ、『DVやモラハラの定義』

配偶者から被害者を守るためにある法律『DV防止法』の1条では、DVをこう定義しています。

  1. 配偶者からの身体に対する暴力(身体に対する不法な攻撃であって生命又は身体に危害を及ぼすもの)
  2. ①に準ずる心身に有害な影響を及ぼす言動

注目していただきたいのは『(2)①に準ずる心身に有害な影響を及ぼす言動』。

要するに肉体的な暴行がなくても、心に有害な影響を及ぼす言動は立派な暴力として位置付けられているのです。

まとめ

モラハラとドメスティックバイオレンスの意味・定義は少し異なるものの、どちらも同じ意味合いを持っていると言えます。

「もしかして、モラハラ・DVの被害にあっているかもしれない……」そんな不安を抱えるあなたの生活が、少しでも平穏を取り戻せるよう、当サイトでは情報を発信していきます。