デートDVとは?特徴/原因/心理

20代女性がデートDVの被害に遭う割合36%に隠された真実

2019年、1月23日、さいたま市大宮区のビルで22歳の女性が殺害される悲惨な事件が起こりました。

被害者は会社員の金井貴美香さん(22)。元交際相手の鳥山裕哉容疑者(25)に切りつけられ、搬送から1時間後に命を落としたのです。殺人未遂の現行犯で逮捕された鳥山容疑者は群馬県前橋市の職員。

実は以前から被害者の金井さんは、元交際相手である鳥山容疑者の暴力(デートDV)を警察に相談していたのです。

そもそもデートDVとは?

デートDVとは、恋人間に起きるドメスティックバイオレンス。

肉体的な暴力以外にも、友人・仕事関係を制限する束縛や、発言による嫌がらせなども含んでいます。

しかし、厄介なことに、恋人という密接な関係であるからこそ、デートDVの実態は浮き彫りになりにくい性質をもっているのです。

「もしかしてデートDVをされる私が悪いんじゃないのか?」「相手を怒らせてしまう私が悪いのでは?」デートDV被害者は、そういった思考回路に陥りやすいため、被害の実態がわかりにくいと言われています。

というのも、私も恋人からデートDVを受けていたことがありました。デートDVの被害を受けていた当時、そもそも自分がデートDVの被害者である認識もなかったのです。

デートDVの被害に遭う20代女性は36%。このデータは『間違えている』

今回の事件を受け、デートDV・ドメスティックバイオレンスに知見がある専門家は、「違和感を抱いたら、早急に相談機関へ頼るべき」と促していますが、金井さんは以前から警察という機関へ相談していたにも関わらず、悲しい事件が起きてしまいました。

というのも、デートDVの加害者は徐々にエスカレートする傾向にあり、気づいたときには一大事件に発展するケースも珍しくはないのです。

デートDVの注意喚起あわせて、20代女性は36%の割合でデートDVの被害を受けているという内閣府の調査(平成29年度)が発表されました。

交際相手から暴力被害を受けた経験のある女性は21・4%。

5人に1人の割合で被害を受けており、20代に限定すると36%になるというのです。

しかし、被害者のうち周囲に相談したという人は55・9%。相談先が「警察」と回答した人は2%という結果も出ています。金井さんはそのうちの2%であり、鳥山容疑者とも交際関係が終わっているので、最前の策をとったとも言えますよね。

しかし、なぜ?

それは加害者のリミットが効かない暴力があるからです。

デートDVは被害者の精神面だけでなく、加害者の精神面も蝕んでいく、闇の深いバランスがあります。「今どこで何をしているのか報告しろ」「お前と別れたら死ぬ、嫌がらせをする」そういった発言が続く、交際期間の中、加害者も被害者もDVである意識を認識しずらく、錯覚を起こしてしまうのです。

だからこそ、20代女性でデートDV被害を受けている女性の割合が36%というデータも信用ならないのです。

なぜなら、デートDVは、加害者から「お前が悪からダメなんだ」という言葉を浴びせられ、「私が悪いから仕方がないんだ・・・」と錯覚を起こしやすいから。

被害者はデートDVを受けているのに、デートDVを受けているという事実を認識しにくく、被害の深刻さが表面化しないのです。

実際にデートDVがエスカレートして、事件に発展するケースは多くあるのです。

肉体的なモラハラを含めれば、その被害件数はさらに高くなるでしょう。

日本のDV対策は万全ではない。

宮城県石巻市で起きた、交際相手とその姉を殺傷する事件。平成29年9月に大阪府堺市で起きた、交際相手の男が、交際相手の女性(35)と娘(4)を刺殺する事件。

いずれも被害女性は日常的なDVを警察に相談していました。

それでもデートDVが跡をたたない理由のひとつには、恋人であったり、夫婦であったり「親密な関係」であることから、周囲が被害の実態を把握しきれないというものがあります。

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もしかしてDVかも。それがSOSのサインです

浮き彫りになりにくく、深刻化するデートDV被害。

警察、相談機関など、国の対応も100%整っているとはいえません。

平成26年の改正DV防止法では、夫婦(婚姻関係)でなくとも、同居の交際相手であれば、暴力の被害を裁判所が保護命令が出せるようになりました。

しかし、ここで適用されているのは『同居の交際相手』であり、書面上、同居していなければ対象にならないのです。

今回のような悲惨な事件を防ぐための第一歩は、「もしかしてDVかも?」と思ったときに、SOSを出すこと。友達でも両親でも、相談機関でも構いません。まずは被害を受けている認識を持つことが、次のステップに進む第一歩なのです。

国の対応に歯がゆい部分は多く残りますが、当サイトでは、DV被害を受けている女性・男性が、その被害を認識し、危険を免れる方法を引き続き配信していきたいと思います。

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