DVは男性が女性にするもの……と思われがちです。
けれど僕は彼女からDV被害を受けていました……。
病院で手当を受けなければならないほどのレベルです。
けれど、僕は彼女と別れていません。彼女のDVは治療で治るものだったからです。
どうして僕がDV彼女と別れず交際を続けているのか?どんな対応、対処をしてここまでこれたのか?
僕の体験が誰かの役に立てばいいなと思ったので、ここに綴ります。
Contents
仕事が忙しくなるにつれ、彼女のDVが悪化した……。
当時、商社の営業のエースとして活躍していた彼女は、仕事では抜群の成績をあげてかなりの給料ももらっていました。
僕も同じ営業職でしたが、私の倍のお給料をもらっていたんです。
忙しいけれど、どんどん業績をあげていく一方、彼女の私生活はハチャメチャでした。
取引先との接待で毎晩のように遅くまで飲み会があり、家事なんてやる暇もありません。
壊滅的に散らかっていく彼女のマンションの部屋をみるたび「大丈夫かな?」という不安があったのです。
収入に対するモラハラ発言から、DVにエスカレート
実は、今までの交際で彼女が「DVを振るう人」だと思ったことはありませんでした。
しかし、仕事のストレスが次第に私に向かうようになったのです。
最初はモラハラっぽい被害でした。
彼女は僕よりお給料もいただいていましたし、能力もあったので、主に仕事や収入に関するモラハラです。「男のくせに私より稼いでいないなんて……」とか「あなたは才能がないんじゃ」とか。
けれどモラハラも次第に殴る蹴るの暴力にエスカレートしていったのです。
僕も彼女もダメになる。DV被害を受けた僕がとった行動
僕は彼女より能力は劣っているかもしれません……。
が、一応男なので、いざとなれば、逃げ出すこともできるし、自分の身を守ることもできます。
「こんな子じゃなかったのに」その気持ちが強かったので、日常的に繰り返されるモラハラやDVに耐えていました。
それにあわせて、彼女の様子も次第におかしくなって行ったのです。
急に泣いたり・笑ったりなど、情緒不安定になっていきました。
僕は仕事をセーブすること、病院に行くことを提案したのです。
すると、急に激高し包丁を持ち出しました。左の掌を貫通するほど、突き刺されるまで至りました。
その時は、誤って自傷したことにして病院で手当てを受けたので表沙汰にならず、なんとかなったものの、12針縫う大怪我だったのです。
「このままでは、僕も彼女もダメになる」事件をきっかけに、僕は事の重大さを自覚しました。
その事件を機に彼女も、自分のしたことに相当ショックを受けたようで、私の説得に応じて病院を受診したのです。
双極性障害と診断され、会社も半年間休職することとなりました。
休職期間中も、社会復帰のためのカウンセリングやリワークに通所し治療に専念したのです。
その後、復職したものの、精神的に不安定な状態は完全には治りませんでした。
現在も通院と服薬を続けています。
仕事はセーブしてもらいつつ、私も引き続き出来うる限りのサポートをしていくつもりです。
彼女のDVは治すために重要なこととは?
いちばん大事なのは、パートナーの様子の変化にいち早く気付いて対処してあげることだと思います。
- 整理整頓されていた部屋が散らかり始めた
- 気性が激しくなった
- 攻撃的な発言や態度が増えた
このように、目に見える変化があった場合は、しかるべき機関に相談して最適な対処を検討するべきです。
僕の場合、彼女のプライドを傷つけたくないという謎のいいわけで、干渉しすぎないようと思っていたのが失敗でした。
彼女のDVやモラハラは、精神的な病から来たものだったので、早期治療が大切だったのです。
結果的に自分も傷つき、彼女も不幸にしてしまいました。
自分ひとりで抱え込むと、自分よがりな偏った考えに陥ってしまうので、行政なり病院なり友達なりに相談して、客観的なアドバイスをもらうことが非常に大切だと痛感しました。
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まとめ
そして、大切な人であればあるほど「自分だけの力で寄り添ってあげたい」と考えるかもしれませんが、それだけが最善の策だとは限りません。
僕の場合、彼女からDV被害を受けていましたが「性別が逆だったら、どうなっていただろう……?」と考えて、ぞっとすることがあります。
もしも女性が被害を受けているのであれば、被害が大きくならないうちに逃げた方がいいとアドバイスするかもしれません。
なにはともあれ、DV被害はかんたんに治るものではありません。
ひとりだけの力でなんとかしようと思わず、協力してもらえる場所に頼ってください。